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美術で‘最高の瞬間‘! 朝鮮陶磁の美

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  ‘青花秋草文面取壺’(朝鮮18世紀前半 日本民藝館)

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  ‘白磁大壺’(18世紀前半 日本民藝館)

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  ‘青花鉄砂葡萄栗鼠文壺’(17世紀末~18世紀初期 日本民藝館)

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  ‘刷毛目鉄絵草花文俵壺’(15世紀後半~16世紀前半 日本民藝館)

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  ‘鉄砂虎鷺文壺’(17世紀後半 大阪市立東洋陶磁美)

現在、泉屋博古館東京で行われている‘大阪市立東洋陶磁美 安宅コレクショ
ン名品選101’(3/18~5/21)で中国のやきもの同様、目を楽しませ
てくれるのが朝鮮半島で高麗・朝鮮時代につくられた青磁や青花の名品。鑑
賞記で紹介したのは高麗時代の青磁1点のみだったが、思わず足がとまるの
はほかにもある。

そのひとつ朝鮮時代の‘鉄砂虎鷺文壺’を頬をゆるめてみていたら、この朝鮮磁器に魅了された柳宗悦(1889~1961)のコレクションを日本民藝館に何度も通って目に焼き付けていったことを思い出した。最近はとんと出かけなくなった民藝館だが、はじめのころは決して広くない展示室をまわるごとにサプライズが続いた。もっとも惹きつけられたのは‘青花秋草文面取壺’。器面が角々にされた面取壺に出会うとどういうわけか楽しくなる。素朴な草花文の絵付と安定感のある形が好きなことで柳宗悦に少し近づけたかもしれない。

ここでのサプライズというと‘白磁大壺’との出会いが忘れられない。白一色で大きな壺。大きなやきものの楽しみを覚えたのはこの白磁がはじまりだった。ほかの美術館でこういう白磁の大壺をみる機会はほとんどない。東博にもあったかはすぐでてこない。だから、民藝館へ行くとこれをみている時間が長くなることが多い。‘青花鉄砂葡萄栗鼠文壺’も大きい。これがいいのは葡萄の葉が実を覆うようにざざっと描かれているところ。かすんだような黒の部分と紫がかった青との絶妙な融合がぐっとくる。

面取壺同様、俵の形をした俵壺にもとても惹かれている。その俵の白地に左右対称に似せて草花の文様が黒々と描かれている。こういうすっきり意匠はすごく響く。朝鮮のやきものではこの俵壺をみるのも楽しみのひとつ。そして、どうでもいいことだがこれを見るたびに島根県出雲の名菓‘俵饅頭’を連想する。広島で仕事をしていたころ、山陰に出張すると土産にこれをいつも買っていた。


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