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ゴッホの‘糸杉’(1889年 メトロポリタン美)
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‘薔薇’(1890年 ワシントンナショナルギャラリー)
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‘夾竹桃と本のある静物’(1888年 メトロポリタン美)
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‘ムスメの肖像’(1887年 ワシントンナショナルギャラリー)
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‘アルルの女 ジヌー夫人’(1888年 メトロポリタン美)
新型コロナ感染の影響で2020年以降、国内の美術館で開催される展覧会
に足を運んだのは両手くらいだった。そのため、お目にかかった絵画で魅了
されたものは目に強く焼きついている。こんな低調な展覧会状況でもしっか
りと大きな感動をもらえる画家がいる。そう、あのゴッホ(1853~
1890)。記憶に新しいところでは昨年11月にみた‘イスラエル博展’
(三菱一号館美)にでていた‘プロヴァンスの収穫’のイエローパワーが忘れら
れない。2020年は開幕が2月から6月に延期された‘ロンドンのナショ
ナルギャラリー展’でも心が浮き浮きする鑑賞体験があった。久しぶりの対面
となった‘ひまわり’(1888年、アルルで最初に描かれたひまわり)。
ゴッホ展も相変わらずよく開催される。昨年10月東京都美でクレラー・ミュ
ラー美蔵がまた披露され、そのあと今は福岡市美(2/13まで)で行われて
いる。これが終わると名古屋市美(2/23~4/10)に巡回する。こうした
人気ぶりをみるとゴッホが展覧会の最強のキラーコンテンツであることを思い
知らされる。これはパスしたが、2020年の1月まで上野の森美で開催され
た回顧展には顔をだした。今から思うと新型コロナ感染の直前だったので運が
よかった。ここで目玉の絵として披露されたのがメトロポリタンにある‘糸杉’。
一緒にワシントンナショナルギャラリー蔵の‘薔薇’も並んだ。この薔薇の絵は
ワシントンナショナルギャラリー展があたっときも出品された。
以前METのミュージアムショップでルネサンス絵画から印象派、現代アート
まで全部カバーした大判のガイド本‘メトロポリタンの傑作絵画’を購入したが、
ゴッホは‘糸杉’が選ばれている。ここでは7点くらいみたが、‘糸杉’のほかには
人物画では‘麦わら帽子の自画像’、‘アルルの女 ジヌー夫人’が有名。そして、
静物画にもいいのがある。2017年のゴッホ展(東京都美)にやって来た
‘夾竹桃と本のある静物’と見ごたえのある‘アイリス’に魅了される。
ナショナルギャラリーでお目にかかった6点のなかでもっとも好きなのが
‘ムスメの肖像’。この絵はゴッホがアルルで読んだロチの異国趣味小説‘お菊さ
ん’に刺激されて描かれた。アルルの少女を日本人のムスメに見立てているが、
小説のことを知らないでこれをみるとおとなしそうな田舎の少女という感じ。
ゴッホが日本で人気があるのはとにかくこの天才画家が浮世絵が好きで日本に
大変関心をもっているから。こんな日本好きに悪い印象があるはずがない。