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メトロポリタン美 VS ワシントン国立美!(13)

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  モネの‘パラソルを持つ婦人’(1875年 ワシントンナショナルギャラリー)

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  ‘サンタドレスのテラス’(1867年 メトロポリタン美)

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  ‘マヌポルト(エトルタ)’(1883年 メトロポリタン美)

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  ‘ポプラ’(1891年 メトロポリタン美)

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  ‘太鼓橋’(1899年 ワシントンナショナルギャラリー)

アメリカの美術館はどこへ行っても印象派やポスト印象派の絵が続々出てく
る。確かに印象派関連の美術本をみてるとアメリカの美術館によく出くわす
ので、資金力のあるコレクターたちがこぞって印象派を蒐集したことは容易
に想像できるが、じっさいまわってみると展示のハイライトは印象派だとい
うことを実感する。絵画愛好家たちの印象派への傾倒ぶりがこれほど強かっ
たとは!

画家たちの中でお目にかかる作品の数がとびぬけて多いのがモネ(1840
~1926)。たとえば、メトロポリタン:17点、ワシントンナショナル
ギャラリー:15点、シカゴ:25点、ボストン:9点、フィラデルフィア
:18点、館内では写真撮影はOKだから、片っ端から撮っていった。美術
本に載っている以外のものが次々出てくるので感動の袋がパンパンに膨らん
でいく。アメリカの美術館でこんなに多くのモネに出会うとは想像もしてなか
った。これには本当に驚いた。

メトロポリタンのベスト3は北斎の絵の構図を意識して描いた‘サンタドレス
のテラス’、激しい波の動きと奇岩をアップでとらえた‘マヌポルト(エトル
タ)’、装飾的な表現と抽象画のイメージが気分をハイにしてくれる‘ポプラ’。
とくに思い入れがあるのがポプラの連作。1990年ロンドンのロイヤル・
アカデミーで行われた‘モネの連作展’に海外出張のとき運よく遭遇した。
日曜日を利用してでかけるとなんと2時間待ちという大人気。大混雑の中、
興奮状態でみたのでMET蔵の‘ポプラ’をみたことはみたのだろうが、しかと
その黄色の輝きを実感したという思いがなかった。それで2008年久しぶ
りのメトロポリタンではこの絵と対面するのを楽しみにしていた。ところが、
飾られてなかった。そのリカバリーを果たしたのは2013年の訪問のとき。
リズミカルに並ぶ垂直のポプラの美しさを目に焼つけた。

ナショナルギャラリー蔵では‘パラソルを持つ婦人’に魅了され続けている。
これは日本にもやって来た。すごいのは白が光源のように輝いていること。
絵の前を離れて遠くにいても、絵の存在感が全然薄れない。これだからモネ
はやめられない。‘太鼓橋’は美術館のガイドブックに掲載されている。そして、
‘ヴェトゥイユの画家の庭’も光に照らされた巨大なひまわりと子どもの姿が心
を強く揺すぶる。


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