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Channel: いづつやの文化記号
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汐留ミュージアムの‘河井寛次郎展’!

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Img     ‘三色打薬双頭扁壺’(1961年)

Img_0003     ‘青瓷鱔血文桃注’(1922年)

Img_0002     ‘練上鉢’(1956年)

Img_0001     ‘白地草花絵扁壺’(1939年)

パナソニック汐留ミュージアムへ出かけるとき気をつけなければいけないのはここの休館日は水曜ということ。久しぶりの訪問のためこれをコロッと忘れ再度新橋へ行くはめになった。現在、ここで‘河井寛次郎展’(7/7~9/16)が開催されている。

河井寛次郎(1890~1966)や濱田庄司(1894~1978)の回顧展はこれまで数多くみてきたので、京都の河井寛次郎記念館蔵品が中心になっているこの没後50年記念展は当初はパスのつもりだった。ところが、なにかの拍子で寛次郎の中では最も惹かれている三色打薬のまだみてないものが出品されていることがわかった。

存在を知ってしまうともうダメ、赤と緑と黒の釉薬がアクションペインティングみたいに打ちついたこのモダンなやきものの魅力から逃れることはできない。入館するとすぐ二つの土管をくにゃっと曲げてくっつけたような形をした‘双頭扁壺’のところに向かった。これは個人の所蔵。目にどんと飛び込んでくる3つの色の力強いこと!毎日みれるコレクターが羨ましい。

この展覧会もホテルオークラのアートコレクション展同様、‘一点買い’だから鑑賞の時間は長くない。記念館蔵では魅了されている桃の感じがじつによくでている‘青瓷鱔血文桃注’、地形の褶曲を連想させる‘練上鉢’、そしてしゃきっとした菱形の扁壺が心を打つ‘白地草花絵扁壺’をピンポイントで楽しんだあとすっと退館した。

やきもののほかにも手の木彫像やゴールドのキセルなど記念館の自慢の作品がずらっとでている。京都に足を運ばなくて寛次郎のすばらしい作品がたくさんみれるのだから申し分ない。だから、寛次郎好きには有り難い展覧会、再チャレンジした甲斐があった。


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