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Channel: いづつやの文化記号
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心に沁みる仏教美術!

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Img_0001     国宝‘釈迦金棺出現図’(平安時代・11世紀 京博)

Img     国宝‘阿弥陀二十五菩薩来迎図’(鎌倉時代・14世紀 知恩院)

Img_0002     国宝‘釈迦如来(赤釈迦)’(平安時代・12世紀 神護寺)

Img_0003     国宝‘薬師如来坐像’(平安時代・9世紀 奈良博)

京博で行われている‘国宝展’(11/26まで)には会期中200をこえる国宝が出品されジャンルごとに飾られる。すべてみるのに何回足を運ぶ必要があるか仔細にみてないが、4つの期間のうち混雑を覚悟で2回くらい出動するとかなりの数がみれるはず。

金剛寺の2つの仏像に大きな感動を覚えたので、2階の仏画のコーナーでも心は敏感に反応する。Ⅱ期(10/17~10/29)に出ているのは‘釈迦金棺出現図’、‘阿弥陀二十五菩薩来迎図(早来迎)’、‘山越阿弥陀図’、‘釈迦如来像(赤釈迦)’、‘普賢菩薩像’、‘千手観音像’。

これらは幸運にも過去お目にかかっているので体が前のめり状態にはならないが、傑作がこれほど多く並んでいると自然にテンションがあがってくる。とくに長くみていたのはここにあげた3つ。仏像の絵を追っかけていたとき二重丸をつけていたのは大作3つと知恩院にある早来迎。その2つと久しぶりに会った。

大作はこの‘釈迦金棺出現図’と3年前東博であった国宝展に出品された‘仏涅槃図’と‘阿弥陀聖衆来迎図’。‘阿弥陀聖衆来迎図’は存在を知ってから思いの丈を叶えるまでに長い時間がかかった。だから、対面できたときはなにか大きな仕事をしたような気分だった。

‘釈迦金棺出現図’で印象深いのは釈迦のすぐそばにいる母の摩耶夫人が太めの姿で描かれているところ。どうしても視線が摩耶夫人のほうにいってしまう。

仏教でもキリスト教でも宗教物語の知識が多少なりとも増えていくのは宗教をモチーフにした絵画や彫刻と長く接しているから。この来迎図の絵をみるたびに、このように阿弥陀様や菩薩様にお越しいただければ死の恐怖が和らぐかなと思ってしまう。

‘釈迦如来像’は神護寺を訪問したときにみたはずだが、ちょっと怖い顔をした国宝の‘薬師如来立像’のイメージがあまりに強く、これによってにどんな風にみたかかき消されてしまった。そのため、この赤い衣が目にとびこんでくるこの釈迦如来はとても新鮮にうつった。

1階にあった目の大きい‘薬師如来坐像’は奈良博でお馴染みの彫像、どっしりとして安定感のあるお姿をみていると肩の力が抜け気持ちがぐっと落ち着く。


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