今年の美術館巡りは‘春日大社展’(1/17~3/12)がはじまった東博からスタート。春日大社のお宝は国宝追っかけで最後に残っていた大事なピース。ここにすごい美術品があることは1998年に発行された‘週刊朝日百科 日本の国宝 奈良・春日大社’で知ってはいたもののこれまで春日大社にとんと縁がなく、漆芸品の傑作や太刀などは遠い存在だった。
そのお宝が今回どっとでてくるのだからたまらない。お馴染みの‘鹿島立神影図’の神鹿に軽くご挨拶をして、お目当ての国宝へと急いだ。ありました、ありました!昨年の末NHKの番組‘よみがえる黄金の太刀~平安の名宝に秘められた技’に登場した‘金地螺鈿毛抜形太刀’。
展覧会の2日目の午前中だから人の数も少なくゆったりみれる。単眼鏡で螺鈿細工のスゴ技をじっくりみた。猫が雀をとらえたところは裏側にある。そして柄や鍔の金具に施された緻密な金加工にも目が点になる。こんな立派な太刀がみれたのは生涯の思い出。展示は全期間ではなく1/17~2/19なので要注意!
もう1点長く見ていたのが‘赤糸威大鎧(梅鶯飾)’、これもじつに見ごたえのある堂々とした鎧。過去に国宝の鎧を4点くらいみたが、これがNO.1におどりでた。とくに夢中になってみたのが金銅製の金物の洗練された装飾、描かれているのは梅の木。ここ蝶と鶯がとまっている。
じっとみていると蝶はなんとか見つけられた。ところが、鶯がなかなかとらえられない、隣の方に‘鶯がどこにいるのはわからない’といっていたら隣にいた年配の女性が‘ここにいますよ’と教えてくれた。そこは正面向かって兜の右側のほう。そのあとぐるぐるまわっていたらもう一羽みつけた。この鶯は同じく兜の左側のほうにいる。みてのお楽しみ。この大鎧も1/17~2/19の展示。
長いこと対面を待っていた国宝‘蒔絵箏’は2/14~3/12にお披露目される。今からわくわくしている。