2年くらい前からTVの大自然番組を熱心にみている。BSでは各チャンネル国内外の旅番組を多く制作しているが、毎月欠かさずみているのがNHKBSプレミアムの‘体感!グレートネイチャー’(土曜、午後7時30分~9時)、つい先週も‘アフリカ大地溝帯’をやっていた。印象深かったものをふたつばかり。
3月に放送されたのは迫力満点の‘イグアスの滝’、旅行会社から送られている南米のツアー案内には必ず入っているのでもう何年も前からインプットされている。北米の‘ナイアガラの滝’を1993年に体験したとき次は‘イグアスの滝’と大冒険旅行を夢見た。
でも、南米はいかんせん遠い。隣の方は以前は人気観光スポット‘マチュピチュへ行こうか’と乗り気だったが、今はその元気はなさそう。ここへ行かないのだからイグアスの滝もないというのはわが家の旅事情。
ブラジルとアルゼンチンの国境のところにあるイグアスの滝は意外にもTBSの‘世界遺産’でなぜか縁がない。そのため、‘体験!グレートネイチャー’が滝の誕生物語を火山活動や地殻変動の観点から詳しく斬りこんでくれたのでとてもおもしろかった。今世界中から滝を見に来る観光客は年間150万人だそうだ。真近でみたら感激するだろうな、ううーん、やっぱりみたい!
先月放送された‘エンロサディラ’は息を呑んでみていた。イタリア北部のミラノからクルマで3時間ほど走るとドロミテの山岳地帯にたどりつく。ここの山塊は日没が近づくと太陽光線のあたり具合によって岩壁の色が黄色からオレンジに変化し、最後には深紅に染まるという。この怪現象は‘エンロサディラ’と呼ばれている。
これは2億3500万年前におきた火山活動で石灰岩から変成したドロミアという岩石のなかにできた結晶が光を反射させるために起こる現象。番組の最後このエンロサディラのとき月が昇ってくるというダブルサプライズまでみせてくれた。世の中には多くいる‘山派’ではないが、こういう美しい光景をみるとにわか山派になってみたくなる。